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ねぇTom、最近また仕事がマンネリでさ…。なんか私、毎日「これって本当にやりたいこと?」ってモヤモヤしてるんだよね。

わかるわー。オレもさ、やりたいこといっぱいあるのに、結局「今の仕事があるし…」って言い訳して動けてないんだよなぁ。

でもね、昨日読んだ『多動力』って本にちょっと衝撃受けたのよ。「やりたいこと全部やれ」って書いてあって。

マジで!?全部って無理じゃない? 社会人だし、時間ないし…。
「本当にこのままでいいのか?」そんな思いを抱えながら、同じ日々を繰り返していませんか?
やりたいことはあるのに、時間がない、お金がない、経験がない――。でも実は、“全部やる”ことは夢物語ではありません。
堀江貴文氏の著書『多動力』は、「一つのことに集中しろ」という常識を真っ向から否定します。次々とやりたいことに手を出し、飽きたら次へ行く。その“多動”こそが、これからの時代に求められる生き方なのです。
堀江貴文氏は、「石の上にも三年」という考えは時代遅れだと喝破します。今は、いくつもの分野を軽やかに渡り歩く「越境者」が評価される時代です。
本書では、「すぐ飽きることは成長の証」と語られています。熱中して飽きてまた次に行く。この繰り返しこそが、多動力の本質だとされます。
やりたいことを全部やるには、“完璧主義”を捨て、“完了主義”で走りながら考えることが必要です。今この瞬間から動くことが、未来を変える第一歩です。

著者 | 堀江 貴文 |
出版社 | 幻冬舎 |
出版日 | 2019年4月10日 |
ジャンル | キャリア・人生設計 |
現代は“水平分業”が進み、産業の壁がどんどん崩れていく時代です。そんな中で、一つの肩書きにこだわる生き方は、もはやリスクでしかありません。堀江氏は、「肩書きの掛け算」が希少性を生むと説きます。
たとえば「営業×動画編集×中国語」のように異なるスキルを組み合わせることで、代替不可能な人材になれるのです。これは「レアカードになる」という戦略的なキャリア構築法でもあります。一つのスキルを極めるには1万時間が必要だと言われていますが、それを2つ、3つと組み合わせれば「100万人に1人」の存在になれると堀江氏は断言します。
実際に、編集者でありながらメディア立ち上げやマネタイズまで行う人物は、業界でも極めて珍しい存在です。このような多様性が、新しい仕事を呼び込み、自分の市場価値を押し上げるのです。
また、肩書きは実績よりも「自称」から始めていいというのがホリエモン流です。「ライター見習い」「副業カメラマン」「趣味イラストレーター」でも構いません。重要なのは、その“ラベル”を自分で名乗ること。名刺の肩書きが一つだけの人は、今すぐその名刺を捨てようと堀江氏は言います。それだけで、自分の世界の見え方が一気に変わってくるからです。
私たちはどうしても「肩書きにふさわしい実績がないと名乗ってはいけない」と考えがちですが、それは古い常識にすぎません。SNSがあれば誰でも自分の肩書きを世に出せる時代。だからこそ、名乗った者勝ちであり、動いた者勝ちなのです。あなたが何者なのかは、他人が決めるのではなく、自分で創り出していくものなのです。
完璧な準備をしてから始めようと考える人は、永遠にスタートできません。堀江氏は、「見切り発車でいいから今すぐ始めよ」と繰り返し訴えます。準備不足だろうが、ノウハウがなかろうが、動きながら学べばいいのです。
彼自身が開催した「ホリエモン祭」は、2ヶ月前に企画が立ち上がったにもかかわらず大成功を収めました。これは、計画の精度よりも“実行する勢い”のほうが圧倒的に価値があることを証明しています。多くの人が「失敗したらどうしよう」「まだ準備が足りない」と不安に駆られて動けませんが、それこそが最大の損失なのです。
そもそも、どんなに準備しても100%成功する保証などどこにもありません。むしろ、動いた先で新たな問題や学びが出てきて、それに対応していくことで成長していくのです。学園祭のような文化祭ノリでも、場数を踏めば質は必ず上がっていきます。
堀江氏は、あえて完璧主義ではなく「完了主義」を提唱しています。つまり、“終わらせる”ことに価値があるのです。クオリティにこだわって途中で投げ出すより、多少粗くても一旦カタチにして世に出す。それが、次のアイデアや仕事に繋がる“突破口”になるのです。
これからの時代は、スピードとフットワークの軽さが何よりも重要。準備段階で立ち止まる人より、まず一歩踏み出せる人こそが、次のチャンスをつかめるのです。
「多動力」とは、同時に複数のことをこなす力だけではありません。その根底には、「ハマって、飽きる」という繰り返しによる成長のメカニズムがあります。堀江氏は、まず何か一つに“サルのようにハマる”ことの重要性を説きます。
全力で没頭することで、その分野の構造や本質を短期間で理解することができるからです。そして、ある程度理解して「80点」が取れるようになったら、あえて次に“鳩のように飽きて”飛び移ることが勧められます。これは、中途半端な放棄ではなく、「十分に吸収し切ったら次へ進む」という効率的なスタイルなのです。
このサイクルを繰り返すことで、いくつもの分野にまたがる知識や経験が積み重なり、最終的にそれが“掛け算”となって自分の武器になります。たとえば、堀江氏はゲーム・IT・医療・宇宙開発・飲食とさまざまな分野に関わっていますが、すべてにおいて最初は「ハマって、飽きた」経験から始まっています。
しかも、この多動的な生き方がクリエイティビティの源泉にもなっているのです。ハマる力は好奇心、飽きる力は見切りの早さ。どちらも現代において極めて重要なスキルです。学校教育で育てられる「バランスの取れた人間」は、かえって突出した力を持てなくなります。
堀江氏は「三角食べ」を例に挙げて、バランス信仰の無意味さを批判しています。むしろ偏っていい、極端でいい。全力でハマった先に、あなたの価値が生まれるのです。
まず自分の現在の肩書きを3つ書き出してみましょう。たとえば「営業職」「動画編集が趣味」「英語が得意」など、形式やレベルは問いません。それを組み合わせてどんな仕事ができるかを想像し、もし足りない分野があるなら、1日30分からスキル習得を始めてみましょう。行動の第一歩は、「副業用の名刺を作ってみる」「自己紹介文に肩書きを足す」など小さな変化からでもOKです。
「気になっているけど始めていないこと」を1つ書き出してみましょう。それがブログでも、ハンドメイド販売でも、勉強会の開催でも構いません。まずは「始める日」を決め、SNSで周囲に発信してみましょう。宣言効果で自分を動かしやすくなります。「まだ早いかも」と思っていることこそ、今すぐ始めるべきテーマです。
1年間で飽きたことを“飽きノート”にまとめてみましょう。「筋トレ1ヶ月」「英会話アプリ3日坊主」「YouTube投稿3本」など何でもOKです。飽きた経験を「失敗」ではなく「成長の証」として見える化することで、自分の好奇心のパターンが見えてきます。飽きることを悪とせず、「ハマった→学んだ→次へ活かす」というサイクルを繰り返しましょう。
本書は日々の仕事や人生に即活かせる「多動力」の考え方や時間管理、行動の仕方を多数提示しています。「やってみよう!」という実践的アクションリストも随所にあり、取り組みやすいです。ただし、その多くは著者の特殊な立場(高収入・高権力)を前提にしており、一般人がそのまま真似するには難しい点も含まれています。
平易な日本語と直接的な語り口、短い章構成により、非常に分かりやすく書かれています。堀江氏特有の断言口調と具体例(例:服を着られないイーロン・マスク)が理解を助けます。専門用語もほとんど使われず、誰でもすぐに読み進められる内容です。
自由業・経営者・フリーランスなどには極めて参考になりますが、組織内で動いている一般の会社員にはすぐに適用できない部分も多く含まれています。また、ある程度の裁量と行動力がある人でないと再現性に欠けます。「すべて外注しろ」「嫌な仕事は断れ」といった主張が、現実離れして感じられる読者も多いでしょう。
軽快で挑発的な文体により、飽きずに一気に読める構成となっています。冗長さもなく、要点をズバズバ述べていくテンポの良さがあります。また、「やってみよう!」のチェックリストが読後の余韻を活かし、行動に繋げやすい形式です。
内容の大部分は著者自身の経験談と主観に基づいており、専門的な調査や学術的知見には基づいていません。社会学的・経営学的な裏付けは弱く、再現性や理論性に乏しいため、学術的・実証的な深みには欠けます。

いや〜、読んでよかったよ『多動力』。なんか、「飽きっぽさも才能」って言ってくれたの、救われたわ。

わかる。「まずやれ」ってシンプルだけど強烈だったな。オレも色々準備ばっかして結局動けてなかったかも。

「完璧じゃなくていい」「肩書きは複数でいい」とか、今までの常識がガラガラ崩れてった感じ。

もうね、動かなきゃ始まんないって思ったよ。オレもなんか始めようかな…
「一つに絞れない自分はダメ」なんて、もう思わなくていい。やりたいことを全部やる。その選択こそが、これからの時代を生き抜く最強の武器になる。