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ねぇTom、最近つい感情的に怒っちゃってさ…「また怒っちゃった」って自己嫌悪になるの、もう疲れたよ〜。

それ、めっちゃわかる。俺も「叱ったあとに後悔する親」ランキングがあったら上位に入る自信あるわ。

でもさ、叱らないとワガママになりそうだし、叱るとへこんじゃうし…どうすればいいの!?

うーん…“叱る”って難しいよね。ただ怒るんじゃなくて、ちゃんと伝えたいのに、うまくいかない。

なんか最近「脳科学で見る効果的な叱り方」っていう本を読んだんだけど、びっくりすることばかりだったよ。

おっ、それは気になる。脳科学で“イライラ子育て”から卒業できるなら、今すぐ脳ごと交換したいんだけど。

いやいや、交換はいらないけど(笑)、ちょっとした考え方の違いだけで、子どもの反応がガラッと変わるんだよ。
「ちゃんと叱ったつもりなのに、子どもに響いていない気がする」「言いすぎた…と毎回反省してしまう自分がつらい」そんな悩みをもつ親にこそ知ってほしいのが、“感情”ではなく“科学”で考える叱り方です。
- なぜ叱っても子どもに伝わらないのかがわかります
叱るタイミングや言い方を間違えると、脳が“防御モード”になってしまいます。正しい順序と接し方を知れば、叱り方が伝わり方に変わります。 - 子どもの脳が発達する“サーブアンドリターン”の重要性が学べます
一方通行の叱りではなく、子どもの反応を受け取ることが脳の成長に不可欠です。感情を整える力や思考力は、日常のやりとりから育ちます。 - すぐに実践できる効果的な叱り方のステップがわかります
“共感→理由→提案”というステップを踏むことで、子どもは話を受け止めやすくなります。明日から親の言葉がもっと届くようになるはずです。
著者
星友啓
出版社
SBクリエイティブ
出版日
2023年7月5日
ジャンル
幼少期の悩み
(感情に振り回されずに子どもと接するための具体的なステップが、すぐに使える形で紹介されています)
(専門用語が極力使われておらず、親として「あるある」と感じる場面を交えて説明されていて、とても読みやすいです)
(幼児から小学校低学年まで幅広く使える考え方で、兄弟や場面ごとに応用もしやすい内容です)
(1項目ごとが短くまとめられており、忙しい育児の合間にもサクッと読める構成です)
(脳科学や発達心理学の知見をもとにしつつも、専門書よりは実用書寄りのライトな解説が中心です)
始めに『「ダメ子育て」を科学が変える!全米トップ校が親に教える57のこと』の3つポイントを、以下1枚の図解で説明します。
以下の項目で、詳しく解説していきます。
感情をぶつける“怒る”と、相手の行動を正すための“叱る”は本質的に異なるものです。親がイライラして怒鳴ると、子どもの脳は「戦うか逃げるか」のモードに入り、内容が届かなくなります。
これでは、どれだけ正しいことを言っていても意味がありません。本書では、まず親が感情をコントロールすることの大切さが語られています。そして、叱る前に一呼吸おいて、状況を整理する「間」が必要だと繰り返し説かれています。
その冷静さが、子どもとの信頼関係を壊さずに済むコツなのです。「伝える」ことに集中するためには、自分の気持ちを落ち着ける力が欠かせません。叱ることが悪いのではなく、「どう伝えるか」がすべてだという視点は、多くの親にとって新鮮な気づきになるでしょう。
本書では、「サーブアンドリターン」という概念が紹介されていました。これは、子どもが何かを発し(サーブ)、親がそれを受け止めて返す(リターン)という、テニスのようなやりとりのことです。この繰り返しが、子どもの脳の発達に非常に重要であるとされています。
つまり、一方的な指示や説教ではなく、「会話」が脳を育てるのです。たとえば、子どもが泣いたとき、「泣かないの!」ではなく、「どうしたの?」と返すことで、子どもは自分の感情を整理する力を身につけていきます。
親が子どもの感情を受け入れ、言葉にして返してあげることで、安心感と自己理解が深まります。こうした関わりは、叱る場面でも有効です。反射的に注意するのではなく、まずは“受け止めて返す”という基本を意識することが大切なのです。脳の成長は、こうした日常のやりとりの積み重ねから生まれるのだと実感しました。
効果的な叱り方として紹介されていたのが、「共感→理由→提案」という3ステップです。まずは子どもの感情に共感し、「嫌だったよね」「びっくりしたよね」と気持ちを受け止めることから始めます。そのうえで「こういう理由で、それは困るんだ」と状況を説明し、最後に「次はどうする?」と建設的な提案で締めくくります。
この順番を守るだけで、子どもがぐっと話を聞くようになるというのは驚きでした。頭ごなしに叱るのではなく、対話を重ねることで子ども自身に考える力が育ちます。さらに、感情の整理がうまくできるようになると、問題行動の頻度自体が減っていくという効果もあるそうです。
叱ることは、子どもをコントロールすることではなく、成長のチャンスに変える行為なのだと再認識しました。親の接し方ひとつで、子どもの受け止め方も大きく変わるのです。
先ほど紹介した3つの主要ポイントに対して、アクションプランを提示します。
- 「叱る前に深呼吸」の習慣をつける
感情的になりそうな場面では、まず数秒その場を離れたり、深呼吸をして心を落ち着ける時間をつくりましょう。その一呼吸が、怒りではなく“伝える”叱り方へ切り替えるためのスイッチになります。「何を伝えたいのか?」を心の中で言語化するだけでも、子どもへの声かけがぐっと穏やかになります。 - 子どもの反応に“返す”習慣を意識する
忙しい中でも、子どもが話しかけたり感情を見せたときは、しっかり目を見て受け止め、短くても言葉を返すことを意識しましょう。「そう思ったんだね」「それでどうしたの?」といったやりとりが、脳の発達と信頼関係を育てます。日常の中で“サーブアンドリターン”の回数を増やすことが、心の土台を強くします。 - 叱るときは「共感→理由→提案」の順で伝える
子どもを注意する場面では、「そうしたかったんだね」「でもこういう理由で困るんだよ」と共感と説明をセットにし、その後「次はこうしてみようか」と提案を加えてみましょう。この3ステップを繰り返すことで、叱ることが子どもを成長させる“対話”に変わります。毎回完璧でなくても、伝える順序を意識するだけで大きな変化が生まれます。
良かった点
- 多くの親が無意識に混同してしまう「怒る」と「叱る」の違いに、明快な視点を与えてくれた点がとても印象的でした。
- 共感・説明・提案というステップを踏むだけで、叱ることが対話に変わるという構造が説得力を持って伝わってきました。
- 日常の接し方がそのまま脳の成長につながると知り、何気ないやりとりを見直すきっかけになりました。
悪かった点
- 幼児〜小学生まで幅広く参考にはなるものの、年齢別の違いや反応の差がもう少しあればさらに実践しやすいと感じました。
- たとえば「兄弟げんかのとき」「おもちゃを投げたとき」など、具体的な場面に応じた対処例がもっと欲しかったです。
- 丁寧な関わりを前提とする考え方が中心なので、日々余裕のない中でどう工夫するかへのフォローがもう少しあると助かります。

いや〜今回の本、正直ちょっとグサッとくる部分あったけど…めちゃくちゃ学びがあったわ。

わかる!「叱り方が伝え方になる」って考え方、もっと早く知りたかった…。

「共感→理由→提案」ってシンプルだけど、いざやると難しいんだよね。でも、これなら続けられそう。

うちもこれからは“感情で爆発”じゃなくて、“科学で冷静に”を合言葉にしていこうかな。

お互い脳科学でアップデートしながら、いい親目指そっか(笑)
怒るのではなく、伝える。子どもの心と脳を育てるのは、毎日の“関わり方”の積み重ねです。「どう叱るか」を見直すことが、「どう育てるか」を変える第一歩になるかもしれません。