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親戚がいよいよ就活らしいんだけどさ、「いろいろ準備してるのに全然通らない」って落ち込んでてさ

あー、それ俺の後輩も言ってた。なんか「ES落ちまくり病」って言ってた(笑)

努力してるのになんで…って思うけど、案外“見えないズレ”ってあるよね。

そうそう!就活って、やる気とかスキルだけじゃなくて、「見られ方」や「伝え方」が超大事なんだよね。

あと最近はSNSとか、身だしなみも採用に関係あるって話も聞くし。

そうなのよ、意外とみんな知らない落とし穴が多い。でも逆に、そこさえ押さえれば“普通の子”でも内定は取れるんだよね。
就活は“頑張り方”を間違えると、努力が結果につながらないことがあります。でも安心してください。この記事では、就活でつまずきがちなポイントと、成功へと導く考え方をわかりやすく整理しています。
見た目・情報発信・書類の書き方など、本人に自覚のないままマイナス評価されてしまう“もったいない原因”を明らかにします。
選ばれる学生は、能力よりも“伝え方”と“視点の持ち方”に違いがあります。読み終えた後すぐに変えられるアプローチを紹介します。
SNSの使い方から、エントリー直後の姿勢まで、細かなポイントを押さえることで“普通の学生”でも着実に内定へと近づけます。

著者 | 高田 晃一 |
出版社 | あさ出版 |
出版日 | 2017年5月26日 |
ジャンル | キャリア・人生設計 |
著者は、「能力以前に落とされる就活生が多すぎる」と指摘しています。SNSの不適切な投稿や、写真・身だしなみの第一印象が悪いと、選考以前に“切られて”しまうことも少なくありません。
たとえばプロフィール写真が真顔だったり、髪型・服装に清潔感がないだけで、印象は大きく下がってしまいます。また、X(旧Twitter)やInstagramの過去投稿も企業側はチェックしており、“軽いノリ”の投稿がマイナスに作用することもあります。さらに、エントリー時のメールの書き方や件名の付け方など、細かいマナーも意外と見られています。就活は“選ばれる準備”が整っていないとスタート地点にも立てないという厳しさがあります。
逆に言えば、これらの表面的な部分を整えるだけでも、一次選考の通過率が大きく変わってくるのです。能力があっても通らない原因がここにあると気づけることが、本書の大きな価値です。まずは「見た目」「発信」「基本的なマナー」の3点を見直すだけで、選考の土俵に立つことができるようになります。
面接で評価される学生とそうでない学生の違いは、実績や経験の差ではありません。「自分のエピソードをどう捉え、どう伝えるか」という“視点の持ち方”がすべてだと著者は語ります。
例えば「部活でキャプテンをやっていた」という話でも、単に「頑張りました」ではなく、「組織をまとめる上で大切にした姿勢」など、自分なりの学びや変化を語れるかが問われています。つまり、同じ経験をしていても“深掘り”の質で印象が分かれるのです。
また、企業側が求めているのは「どんな学生か」より「入社後どう活躍するか」のイメージです。それを伝えるには、相手視点で自分の強みや適性を翻訳する力が不可欠です。たとえば「問題に気づき改善する習慣がある」という特徴を、「御社のような現場での改善提案に活かせる」と結びつけることができれば、説得力が一気に高まります。
本書では、相手目線で話す力こそが“刺さる話し方”になることを繰り返し強調しています。経験がない学生こそ、「視点」で差をつけることができるのです。
努力しているのに通らない就活生には、“自分でも気づいていない落とし穴”があります。著者は、面接時のスマホの扱いやLINEの表示名、エレベーターの乗り降り方まで細かく指摘しています。
たとえば、面接直前にスマホを操作しているだけで、「余裕がない」「落ち着きがない」というマイナス印象を与えることがあります。また、LINEのアイコンや表示名がふざけたものであれば、それだけで「社会性が足りない」と思われるリスクもあるのです。
さらに、会社訪問の際の入退室のマナーや、受付での一言など、選考と関係ないと思われがちな行動にも“評価ポイント”が存在します。本人はまったく意識していない部分で、印象を悪くしてしまっている学生が少なくないのです。
本書ではそうした「見えにくい失点」をあらかじめ回避するための具体策が紹介されています。就活の成功は、知識や経験だけでなく“マイナス要素を排除すること”でも大きく左右されるということが、よく伝わってきます。選考外の場面にも意識を向けることが、結果に直結するという新たな視点を得られる一冊です。
まずはSNSの投稿やアイコンをチェックし、企業に見られても問題のない状態に整えましょう。証明写真やLINEの表示名も“丁寧さ”と“清潔感”を意識することが重要です。エントリー前の“第一印象づくり”を、今から始めておくのがポイントです。
自分の経験を語るだけでなく、その経験が企業でどう活かせるかをセットで話すようにしましょう。「だから御社でこう貢献できます」と言えるよう、企業の特徴に応じてPRを微調整してみてください。“経験”ではなく“視点”で差をつけましょう。
面接以外の行動も選考対象になると意識し、訪問時の態度やメールのやりとりにも気を配りましょう。たとえば受付での一言、会場でのスマホ操作など、何気ない動作が印象を左右します。「見られている場面は面接だけじゃない」と覚えておきましょう。
本書は実践的な就活ノウハウに富んでおり、特に「企業の利益に貢献する」という軸で一貫したアドバイスがなされている点が秀逸です。具体的な行動例やエントリーシートの添削事例も豊富で、即座に取り組める内容が多いです。ただし、「これだけで内定がとれる」と断定する語り口が過剰に自信満々すぎて、現実との乖離を感じる読者もいるかもしれません。
平易な日本語で書かれており、読みやすく、論理の流れも明快です。特に「STEP」や「チェックリスト」の形で構造化されている点は親切です。ただし、ページによっては同じ表現や主張が繰り返され、やや冗長な印象を受ける部分もあります。
「企業の利益に貢献する人材になる」という主張はどんな業界でも有効で、ある程度の普遍性があります。しかし、内容の多くが日本の新卒就活市場に強く依存しており、中途採用や他国の就活事情には適用しづらいです。また、特定のテレビ番組やナビサイトに依存した記述も多く、情報の汎用性をやや損なっています。
テンポよく読める構成で、事例や図解、箇条書きが多用されているため、読者のストレスは少ないです。語りかけるような親しみやすい文体も、若年層の読者にとっては親近感を持てるでしょう。一方で、やや自己啓発的な熱量に抵抗を感じる読者もいるかもしれません。
著者自身の経験や2万人以上の就活支援実績に裏打ちされた知見は説得力がありますが、内容は基本的かつ汎用的な就活ノウハウにとどまっています。HR領域の学術的知見や、業界ごとの選考戦略など、より専門性の高い分析があれば、さらに評価できたでしょう。

正直、“見た目”とか“スマホ”とか、就活に関係ないと思ってたわ…。

わかる。けど逆に、そこが整ってるだけで通過率上がるって、コスパ良くない?

あとさ、経験じゃなくて“視点”が大事って話も刺さった。エピソード自体は普通でも、見せ方ひとつで印象変わるんだね。

ほんとそれ。努力する方向をちょっと変えるだけで、普通の子が“選ばれる学生”になれるんだね。
就活に特別な才能は必要ありません。必要なのは、“正しく努力するための視点”と“相手に伝える工夫”です。
普通の学生でも、ポイントを押さえればちゃんと通過できるーーそう実感できる一冊です。ぜひ一度、手に取ってみてください。